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2025 01/08【 10年前の50代ライダーから今の50代ライダーへ 】



[ はじめに ]



50代のバイクライフを考える、という記事を書かせていただいたのがちょうど10年前です。

今でも参考としてご覧いただいている方が多くおられます。


10年ひと昔と言いますが、その通りで、今の50代の方と僕ら10年前の50代とは時代背景が異なってい

て、今はバイクに関してもEV化が進むと同時に、電子制御がさらに増え、DCTやE−クラッチなどライデ

ィングに最も大切な人間の感性を阻害する装備の車両がこれからもどんどん増えています。


ですから、今の50代の皆さんはライダーとしてスキルアップし難いリスクを背負っていることをご理解いた

だければと思います。


先ほど、ライディングに最も大切なのは感性だとお話ししましたが、これはNWJCの高田さんが常々おっし

ゃっていることで僕も全く同感です。


バイクを走らせているときのバイクから伝わる情報を得るのは人間の感性です。直感を含めこれを磨くことが

より安全なライディングのスキルアップにつながります。




[ 今の50代の皆さんへ ]



現代のバイクのお助け電子制御は10年前の比ではなく、走行中バイクから得たい情報は電子制御によって人

間から切り離され、今どういう状況で走行しているのかライダーには以前にも増して分からなくなってしまっ

ています。


自覚症状が無く、無意識の超ハイペースに身を置くことになったり、理由のよくわからない突然の転倒をした

りするのはそのせいで、老化による自信の反応の衰えも手伝って、死亡事故がいっこうに減らないのはこのた

めだと思います。


50代というのは「意外に元気だ、まだまだいける」という錯覚からはじまって後半に向けて、若いころのギ

ャップを毎日ことあるごとに実感し、やっぱり年老いていることを自覚し始める大きな転換点でこれは僕が5

0代のころと変わらないことだと思っています。


そこで老化による自覚からバイクを小さくするにしても、「ツルシ」の状態では荷物を積むと極端に不安定に

なりハンドルが振られて転倒の恐怖を味わったり、とらえどころのないエンジン特性は力の出し方がわからず、

とにかく回していないとダメなほど乗り難かったりと、ちょっと乗れば疲れてしまう、一般的にいう「まあ、

こんなもんなのか、でも一体どうしたら・・・」という壁にぶちあたることになります。


そこで肝心なのはバイクがどうあるべきなのかということになります。


つまりお助け電子制御が一切ないバイクをメーカーから出荷されたばかりの状態「ツルシ」から、経験豊富な

ライダーでありメカニックとして蓄積したノウハウを駆使して仕上げたトータルバランスに優れたバイクが必

要になると思います。


実は僕自身このことに気付いたのはNWJC高田さんの仕上げるツーリングマスター(TM)に出会ってから

のことで、普段乗っているカブ110NWJCコンプリートType2、CB250R−TM、NWJC20

14仕様トライアンフスクランブラー、能登へキャンプに行ったSR500TMは、フル積載においても荷物

を感じさせず、バイクを操っている実感に溢れ、乗るほどにバイクとの一体感がわかり、いつまででも乗って

いたいと思わせてくれるという、この出会いが、僕が今まで経験したことのない豊かで楽しいバイクライフを

与えてくれたのです。




※能登へキャンプに行ったSR500TMの記事は下記リンクからご覧ください

文字をクリックです

「 SR500TMとCB400SS−TMでキャンプツーリング 」


RBRのお客様も50代60代が多くおられるのですが、皆さんカブ110NWJCコンプリートType2、

Type3、Type4、CB250R−TM、(まもなくCRF250L−TMも増えます)を楽しまれ、

1台のバイクを仕上げる大切さに気付き始めておられ、手放せない良き相棒の1台となっています。






[ 歳をとっても楽しいバイクライフのお手伝い ]



NWJCの高田さんのように自分自身がライダーとして楽しむために仕上げられる車両は、車年式や走行距離

など関係ないことも経験することができました。


SL230TMもそうですし、CB400SS−TM、SR500TMや、セロー250など古い車両も活き

てきます。


かつてSL230に乗っていたTHさんはSL230TMに試乗した後「こうなるんやったら手放さなければ

良かった!」と叫んでおられました。


ベース車両はMADE IN JAPANの品質の高い良き時代のバイクたちで、現代の多国籍コストダウン

仕様と全く違うことは同世代の方ならお分かりの通りですよね。


ちなみに63になった僕が憧れるのは、軽量コンパクトな欲張りなオッサン仕様の深化版SL230TMです。




余談ですが、メーカーは相変わらず一台でも多く売るために躍起になっています。メーカー系バイク雑誌、P

Cサイトなどでバイクを買うまでは情報過多ですが、肝心の乗り始めてからの楽しみ方についてはオーナーズ

クラブ的な集会程度で、ソロで楽しむための情報は殆ど無いのが実情ではないでしょうか。


当然バイク業界もまた新たなバイクが売れるわけですからあの手この手の販売戦略で、所有欲をかき立てます。

しかし毎度のことですが購入した後はボルトオンパーツの組み込みのこと以外は誰も触れることがありません。

実は荷物をたっぷり積んで、ちゃんと乗って楽しめるバイクに仕上げるすべをメーカーやバイクShopの多

くは知らないのが実情ではないでしょうか。


ですから、ボルトオンパーツで解決しなければ乗り換えさせる以外にありませんし、台数を多く販売するため

にはユーザーが乗った後からのことなど気にすることはなく、次に課題は代替への提案ではないでしょうか。

あれだけたくさん走っていたツーリングセローはどこへ行ったんでしょうか。


バイクライフは本来十人十色のはずなんですが、お客さまもメーカー系販売所に振り回されると、乗り換えを

繰り返すか乗らなくなることになるのではと思っています。


こんな、バイク好きに対して逆風を思える時代の中、この話が皆さんの豊かな良きバイクライフへのヒントに

なれば幸いですし、何かご相談事がございましたらいつでもご連絡、ご来店ください。お待ちしております。










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