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2018 7/21【 SR化する空冷モダンクラシック 】



モダンクラシックをカスタム化するのが流行のようです。○○ジャパンもカスタム化を推奨しているような話もチラホラ耳にします。

ネットや雑誌で見かけるカスタムの特集、水冷のモダンクラシックではボバーtypeをはじめストリートツインベースのスクランブラーとか・・・カスタムが流行のようです。

空冷モダンクラシックもスクランブラーやスラクストンをベースに何か違うものに姿を変えることが、カスタム化のようで、変形モダンクラシックを時々見かけます。

定番のマフラーが変わり、ウインカーやテールライトも当然変更です。エアクリーナーボックスがなくなり昔のスカチューンが流行ったことも思い出します。

専門のショップもあるようで、ふ――ん、へえ−と見ていると、昔の自分を思い出しました。


[ SRカスタムを専門としていたころ ]



レーサーレプリカ世代ですが、意外にSRが気に入っていて、独特の存在感というか、キックスタートのシングルというのが他と相いれない独自のものを感じさせて好きでした。


何気なくいいなあと思っているときはよかったのですが、時代はSRカスタムブームへと流れていきます。

なぜかレーサーレプリカ世代はクラシックな雰囲気のSRをカフェレーサーにしたがりました。


ちょうどそのころバイクのカスタムパーツの仕事を始めたのですが、もうSRカスタム一色で作るもの出すもの、全て飛ぶように売れて、同業者もバイク雑誌も含めてみんな有頂天でした。

当然僕の仕事もSRメインとなり、セパハン、バックステップなどSRをカフェレーサー風にするパーツはいつもバックオーダーを抱えていました。





[ 楽しめないカフェレーサー風 ]



ノーマルパーツはことごとく取り換えられて、フロントフォークにハンドルを差し込み、後方に移動したステップは、前傾姿勢を通り越して、正座したまま前に倒れたような姿勢で乗らねばならず、長時間乗れたものではなくなり、普段の使い勝手は御構い無し・・・・。

そんなのが受け入れられて、何でもありのSRカスタム大流行の時代でした。


カスタムを始めるとカスタム依存症とでもいうのでしょうか、留まるところなく突き進み次から次へと手を替え品を替えで、やればやるほど乗り難くなり嫌気がさして手放す・・・。そんな時代でした。


穏やかなポジションでゆったりとシングルのパルス感を楽しみながら走る

SR本来の姿とは真逆の方向でカスタムのベース車両としてのSRとなっていました。


[ 今思えば ]



およそ25年も前の話、SRカスタムの良し悪しは、売り上げで決まっていたようにも思います。

本当にシンプルな作りで扱いやすくメンテナンスのしやすさなどSRの良さが仇となって、

「ちょっとお金が稼げるぞ」となるとバイク屋以外の業種も部品作りに乗り出して、

あの手この手の着せ替え人形のようになったSRはもはや流行ファッション。

当然のことですが、流行が過ぎると瞬く間に廃れていきました。


本当にSRが好きで乗っていた人たちは、そんなカスタムブームを嫌い、

他のバイクに乗り換えるか、バイクに乗るのをやめてしまったのもこの目で見ました。


御多分に漏れず僕自身もSRで小金を稼ごうとした輩の一人だった思います。

ライダー目線でSRの本来の良さを伝えることが出来なかったことと、

時代に流されしまったこと、今更ながら反省を込めて、馬鹿なことをしていたなぁ・・・と思います。


[ SR本来の姿で楽しみたい ]



空冷スクランブラーNWJC2014仕様との出会いもあり、歳とともにモダンクラシック本来の良さが判るようになり、SRのこともまた気になります。

ノーマルの昔ながらの外見がモダンクラシックとしてとても好きなので、あの視認性の良い大きなウインカーもそのままに、今度はライダーの目線から、拘ったメンテナンスでSR本来の良さを引き出して、過去の罪滅ぼしも兼ねてSRの魅力や楽しさをお伝えできればと思います。


[ トライアンフ・空冷モダンクラシックとRBR ]


今回は最近のトライアンフ モダンクラシックのカスタムを見て、SRカスタムに関わっていた自分を思い出して書いています。


こだわりのメンテナンスで仕上げられたGoodコンディションのバイクに乗ることは、バイクに愛着が生まれ、相棒として末永く乗り続けて行きたいと思える。

それがバイク乗りとして最高の幸せであり楽しみ方ではないでしょうか。




バイク屋RBRは、かつてのSRカスタムとトライアンフ・空冷モダンクラシックを重ねて、本来の良さを失いスタイルのみに特化したカスタムでファッション化するような轍を踏むことは出来ません。

バイク屋RBRとしてSRもトライアンフ・空冷モダンクラシックもGoodコンディションでThe Traditionalとして末永く楽しめる提案をしていくことが僕の仕事と考えているからです。







次回に続きます





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