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2017 05/23【 SL230 NWJCツーリングパッケージ試乗記 】
以前からNWJC高田社長がSL230で楽しそうにしているなあ、と思っていたら、
NWJCさんに伺うたびにSL230はバージョンアップしていて、本格的な「旅」するバイクの姿になっていました。
最近の記事では「SL230 欲張りなおっさん仕様」として信じられないほどのフル積載でガンガン走っておられて、読めば読むほど興味津々・・・・。
(※この記事へのリンクは下にございます)
そして同じ仕様のSL230 NWJCツーリングパッケージで、NWJCのお客さんのSさんが日本一周の旅に出かけられました。
SさんはNWJCさんでお会いする度に仲良くお話しする方で、2014仕様スラクストンにも乗っておられるトライアンフ仲間でもあります。
(※Sさんの日本一周の旅もそろそろ終わりを迎えたようですが、SL230での旅の記録を徒然日記として毎日ブログでアップされていますから下のリンクから是非ご覧下さい。)
Sさんも「これが最高!」というSL230NWJCツーリングパッケージに是非乗ってみたいと思っていたところ、先日その機会を頂きました。
[ 驚きの「欲張りなおっさん仕様」! ]
カブ110NWJCコンプリートでNWJCさんに伺ったところ、
ちょうど高田社長の「SL230 欲張りなおっさん仕様」があり、
社長の「のってみる?」の一言で試乗が始まりました。
跨っただけで SL230に持っていた先入観は一掃されました。
空ぶかしでもピックアップは速く、ノーマルサイレンサーからシングルバイクらしい歯切れが良い音が聞こえます。
スタートすると下から充分にトルクがあって歩くような速度でもエンストを感じさせないほど粘ります。
アクセルを開けるとパワフルでミッションのつながりが良くてタッチの良さとあいまってグングン加速していきます。僕の体が覚えているこのエンジンの感覚とは正反対で排気量を上げたような乗り味です。
サスペンションは自分の体重が加わっても沈み込みは少ないですが、ただ硬いのではなく
走行中の細かいギャップも吸収しながらしなやかに動くのです。
アクセルオンオフやブレーキングで大きく姿勢変化する事がなくタイヤの接地感も抜群で、舗装路での走りは排気量がかなり上のツーリングバイクのよう。
コーナリングでも安定していてインに切れ込んだりアウトに膨らんだりする事も無く
見た方向にスッと曲がってくれる。
川原も少しだけ走りましたが、座って快適だったポジションは、スタンディングでも丁度良い所にあって、ラバーマウントから変更されたステップは、ステップ荷重もしっかりかけれるもので、
サスペンションはここでもしなやかに動き、オフロード性能も抜群。
これ以上乗りやすいデュアルパーパス車は無いのではと驚きました。
「なんて欲張りなんや!」(すいません)
よく考えたらSL230が新車で売られていたのは20年前で随分昔に生産が終わっているし、
おまけに試乗車はその初期型でオドメーターは40000km越え!!
普通では考えられない・・・・。
土手の上で停めて、しげしげと眺めて見ますが、サスペンションを替えたとか、エンジンをボアアップした、キャブレターを替えたなどということは全くないのです。
すべて「NWJCこだわりのメンテナンス」によるものです。
またSL230NWJCツーリングパッケージに装着された、キャリアやスクリーンはこだわりを形にするために専用に作るところなどNWJCオリジナルパーツは相変わらず凄いです。
Sさんが日本一周にSL230をNWJCツーリングパッケージ仕様にこだわったのも納得です。
カブ110NWJCコンプリートは手軽に旅を楽しめて
NWJC2014仕様スクランブラーは270度クランク独特の心地良さとスポーツライクな走りを楽しめるバイク。
丁度その中間に位置するのがSL230NWJCツーリングパッケージで僕が今一番欲しいバイクです。
[ 今の自分とバイク屋としてのありかた ]
僕は今年で56になります。
高田社長が言われている「放物線を描くようなバイクライフ」では、なだらかに下がっていることを実感する年齢になりました。
これはカブ110NWJCコンプリートを楽しみ始めて実感する事になったのですが
SL230NWJCツーリングパッケージの試乗も似た感覚がありました。
それは、これならまだオフロードバイクを今の自分なりに楽しめるという喜びです。
20年前のSL230発売時には僕も若く、オフロードもレーサーレプリカが全盛でしたが流行にながされて購入して乗ることはありませんでした。
今だからこそ欲しいバイクで夢がかなうならNWJCツーリングパッケージにしたいと思います。
乗りながらもう一つ。
欲しいと思ってもベースになるコンパクトなデュアルパーパスで生き残っているのはヤマハのセロー250くらいで、他はありません。
運よくSL230を持っていても、バイク屋に行くたびに乗換えを勧められるのが関の山で、消耗品の交換がせいぜいで、調子を良くするメンテナンスなどはしてもらえないでしょう。
今でこそ求められている車格で楽しみ方に合ったカテゴリーのバイクが無い中、
20年前のバイクをこんな風にガンガン乗って楽しめるようにしようなんて誰が思うでしょう
事実バイク屋の僕にもこんな発想はありませんでした。
ライダーとしてもメカニックとしても感性と経験が豊かでないと出来ないNWJCならではの発想ですが、同じバイク屋として、こんな古いバイクをここまで仕上げられるのはやっぱり凄い。
高田社長はバイク乗りとして自らが楽しむことができるバイク屋なら誰でも思いつくと思うが、バイクに乗らないバイクShopは、売れるものなら何でもOKだから雑誌などのレビューで疑似体験できればあとはもっともらしく購買意欲をあおるだけで、自らが楽しむための発想なんてないでしょ・・・。
だから、乗り手の気持ちを汲むことが出来ないからボルトオンパーツの組みつけか消耗品の交換やテスターチェック程度がせいぜいだから、一過性の流行モノとして終わって業界が縮小しているのが現実でしょ、とメーカーをはじめ外国車を扱うインポーターなど二輪業界には少し不満で、少しさめたような感じでもありました。
バイク屋のバイク乗りとして自らが楽しむことが重要であることをあらためて肝に銘じて少しでも近付く事ができればと強く思います。
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バイクが大きくなくても、古くても、ちゃんとメンテをすれば楽しめるバイクになります。SさんのブログとNWJC高田社長のブログをご覧ください!
SL230NWJCツーリングパッケージで日本一周のSさんのブログはこちら
「徒然日記」
NWJC高田社長のSL230ツーリングパッケージの記事はこちら
「SL230 欲張りなおっさん仕様 」
次回に続きます。
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