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2016 10/02〜3【 トライアンフ・スクランブラーNWJC2014仕様3台で行くキャンプツーリング 「その1」】
先日ノースウイングJCさんで、高田社長と小藤社長との歓談の中で決まった、バイク屋3人で行くキャンプツーリング。
当初の予定は台風の影響で延期となり、数週間後ようやく3人のスケジュールも合って、10月2日・3日といってきました。
僕は本当に久しぶりのキャンプ、とても楽しみです。
朝10時ノースウイングJC南店さんに集合とのことで「意外にゆっくりなんやなぁ・・・」と思いつつ
雨でやや濡れた路面の名神高速を走って時間丁度に到着しました。
すでに小籐社長は到着されていて高田社長と談笑中。
僕もその輪に入って、相変わらずのバイク談義に時間を忘れ・・・・・
「???出発は何時やろ?ボチボチかな・・?」思いつつ話していると
「おお、ボチボチ昼、カレーでも食ってくか!」と高田社長。
まだスタートしない!!(笑)
話を聞いてみると、
今回2日間のルートは、僕たちのために、楽しめるルートを予定してもらっていたのでした。
キャンプ場まではショートカットになるとのことで距離にして80km程度
高田社長曰く、「近いし、ゆっくり出ても大丈夫。それに道も乾くし。」
ニコニコ笑顔の目の奥がキラッと光って「何か企んでおられる・・・」(笑・・・すんません)
13時過ぎにようやくスタート。
このときは、このツーリングで最近のオードバイを取巻く状況を、深く〃考えさせられることになろうとは思いませんでした。
[ 2日間全線「酷道」の峠越え ]
「1日目」
スタートしてすぐに山中へ。
そのままずっと狭い峠を進みます。
ここは最近まで土砂崩れで通行止めが頻繁にあるようです。
個人的にこの手の道は好きで普段は一人で良く走るのですが、地元と大きく違うのは急激な高低差でした。
撮影時に谷を覗いて高さに感心しながらさらに覗き込むと自分の立っている下は深くえぐれていてあわてて山側に避難しました。
車1台分あるかないかの荒れたアスファルト、急角度で登る180度ターンの連続。
少し進むだけでGPSの高度表示は目まぐるしく変わり
高度が上がるにつれ地元ではお目にかかることの無い深い谷に驚きます。
おまけに車も通っていてタマに出くわす対向車に細心の注意をはらって進みます。
事故は避けねばなりませんし、よけ損ねて万が一谷に落ちれば命はありません。
唯一の救いはまだ乾いているところが多い路面。ゆっくりスタートしたのは正解でした。
結局キャンプ場までずっとこんな道が90km続きましたが、時々青空がのぞく1日目は楽しんで走ることができました。
夜は、小藤社長がシェフで美味しいペペロンチーノをご馳走になり、キャンプメニューに追加です。
夕食を楽しみながら、ライダーの平均年齢も53歳となり、ますます斜陽期に向かう2輪業界の中で、
バイク屋の在り方についての話やこれからのツーリング予定など、有意義なキャンプの夜となりました。
その中で、3人とも同じ意見だったことは、バイクに乗ることも、楽しむこともないバイク屋は、
メーカー色の強い専売店として売るコトだけが主流になりつつあるように思います。
楽しむためのバイク選びから、乗り始めてからのアフターの重要性について、
アフターは消耗品、ボルトオンパーツへの交換やテスターチェックだけ止まらず、
違和感については「こんなものです、その内に慣れますよ」ではなく、
ライダーとしての実体験があればこそ、多くのことがフォローできるから、
バイク屋は現役のバイク乗りとして楽しんだことをフィードバックできることが第一なのです。
「2日目」
早朝テントから顔を出すと、いやーな曇天。
しばらく降ったりやんだりを繰り返しやがて雨になりました。
早々に撤収してバイクはまた荷物満載に。
雨具を着て、高田社長を先頭に次の峠を目指します。
本降りの中、突入した峠は想像以上にバイクの通行には厳しい状況にありました。
昨日よりも峠の角度がきつく、濡れたアスファルトの上には大量の木の葉、枝、コケ、落石、土砂。
ぬれた路面では、どこにコケがあって滑りやすいのか、まったく見当がつきません。
流れてくる雨水はルートの所々を川にしているなど、
バイクがスタックしたり転倒する要素が全て盛り込まれています。
低いところから出ていた霧は、高度が上がるにつれ濃霧となり視界は最悪。
走行中ここでも数台の車と遭遇。
狭い峠道は、丁寧にバンクさせても時々ズルッと滑ることもあり、シンチョウに慎重にラインを選び、3台のスクランブラーは無事に峠を下ることができました。
[ 僕の愛車スクランブラーにトラブル発生! ]
2日目の雨中の峠越えが終わり、道幅もぐっと広がって
「あー、ツーリングも終わりかぁ・・・・楽しかったなぁ〜」
なんてのんきに走っていると突然のエンジン停止!
「満タンにしてまだ130kmそこそこやし、リザーブにも早いし、ガス欠はありえへん・・・点火系やろか??」
様々な原因が頭を駆け巡り、レバーやスイッチ、コックを触ってもかかる気配は無く
惰性で進む力も尽きて路肩に停止・・・。
バイクを観察してもガソリンがもれた形跡はない。
小藤社長が心配そうに駆け寄って来てくれて
先頭を走っていた高田社長はUターンして戻ってきてくれました。
症状を説明してとりあえず火が飛んでいるか見ようということになり
僕が工具を出してプラグを外しにかかったころ
高田社長が
「タンクキャップを外してみるか」
小藤社長も
「あっ、そうやね!」
2人で「そうそう」と言う感じで会話されていて
僕はその会話を気にも留めずプラグ外しに専念。
火が飛んでいるかセルを回したとたん、外していない1気筒でエンジンが始動し
外したプラグも元気な火が飛んでいます。
「やっぱりな・・・・」と高田社長
小藤社長も「ああ〜これやったね!」
僕は何のことかわからずプラグを元に戻しセルを回すと
何事も無かったようにエンジンがかかるではないですか!
どういうことなのかお聞きすると
東北ツーリングに出かけられたとき、雨天走行中に高田社長のスクランブラーが同様の症状でエンジン停止した経験があり、
原因は定かではないが、雨水が何らかの作用でタンクのブリーザーがつまらせ、ガソリンが落ちなくなってしまっていたとのこと。
それを証明するかのように、タンクキャップを開けて僕がプラグを外している間にガソリンはキャブレターに流れてエンジンが始動したのでした。
以降、エンジンは今までどおり快調に動いています。
僕にとってこのトラブルは初めてのケースで
やはりメンテナンスも熟練した経験と勘が物をいうんやなぁ〜とバイク屋として実感。
「峠越えの最中でなくて良かったな!」と高田社長
お二人がおられて本当に助かりました。ありがとうございました。
こうして無事、ノースウイングJC南店さんに戻り、しばしの談笑の後帰阪しました。
今回のバイク屋3人で行ったキャンプツーリングは
ルートといい、天候といい、3人同じNWJC2014仕様スクランブラーでの走行も、
おまけに最後のトラブルまで本当にライダーとしてバイク屋として内容の濃い楽しい2日間でした。
次回「その2」に続きます。
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