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2016 4/21【番外編 HONDA CRF1000L アフリカツイン & VFR800Xクロスランナー試乗記 】
前回、岐阜のNWJCさんに見に行って試乗を心待ちにしていたアフリカツイン。
ついにその日がやってきました。
実は、僕の16から始まったバイクライフはオフロード車中心で
XE50→XL250S→XL250R→XLX250→MTX200R→XR250→KTM250GS→BMW R1100GS
と楽しんできた、オフロードファンであります。
その中で無念だったのが、
先代のアフリカツインは手にすることが出来ず憧れだけで終わったことです。
今回の試乗、いかに楽しみにしていたかお解りいただけると思います。
NEWアフリカツインのタンクに描かれた、誇らしげなロゴを見るだけで心躍ります。
[ ひょんな事から試乗することになったVFR800Xクロスランナー ]
アフリカツインの試乗が目的で伺ったNWJCさん。
高田社長も発売前から、
「生涯最後のビッグオフはこれだよ!アフリカツインでガンガン楽しむよ!」
と言っておられて、僕も高田社長がアフリカツインに楽しさのエキスを注入されるのをたのしみにしていました。
しかしお店に車両が納品されたころから、なんだかトーンダウン・・・。
電話でおはなししてもどうもアフリカツインの話題がないなー、と思っていたら
何故だかVFR800Xクロスランナーで楽しむ準備を着々と進めておられるとのこと。
「へ!?なんで?アフリカツインは??VFR800X????」なんで?心変わりされたのか・・・?
わたくし、その昔ホンダファンが高じてホンダ4輪販売店にいたのですが、恥ずかしながらVFR800Xという
存在を余りよく理解できておらず、HONDAのウェブサイトで見直す始末・・・・・。
「あっ、これかー、そういえばフルラインアップでチラッと見たなー」
そんな認識しかない僕なのですが、
高田社長とお話しすると、大変気に入って楽しんでおられるとのこと・・・
俄然興味が湧いてきて、「これも乗ってみたら?」と高田社長に勧められたので
同日、アフリカツインとVFR800Xの2台を試乗させていただくことになりました。
ではそれぞれの試乗記をお伝えします。
[ HONDA、CRFシリーズ最高峰のアフリカツイン ]
愛車スクランブラーを駆って、アフリカツインの待つNWJC北店さんにお邪魔しました。
キーを受け取る時に、店長の細川さんから
「シートが標準位置ですが、下げますか?」
と言って頂いたのですが、標準も経験しておこうとそのままにしておきました。
エンジンスタートすると、思ったより元気で歯切れの良い音で、スロットルをあおると瞬時に反応する
ピックアップのよさ・・・
堂々とした体格の憧れのバイクに、サイドスタンドの力を借りてやっとこさまたがり、さあ、スタート!
軽いクラッチを離して加速すると、空ぶかしの回転上昇とほぼ同じ速さで強力な加速を開始。
うかうかしているとあっという間にとんでもないスピードに・・・
エンジンは元気でパワフル。
足回りは、オフロード車のそれで、当たりが柔らかくストロークがたっぷりあるし、重量配分も良くて
ビッグオフなのにフロントヘビーで無く、ダートでの素晴らしさを容易に想像できます。
「これは、すごい!これで広大なダートを走りたい!」
あのホンダが、よくこれだけオフロードに特化したリッターバイクを造ったもんだなーと
オフロード大好きな僕は湧き上がるアドレナリンを抑えつつ、NWJC南店さんに到着。
実は標準位置のシート高では足が届かず、信号待ちのたびに怖い思いをするので、
シート高を下げるために一旦南店さんに寄ったのでした。
シートを下げて、
「これはすごいバイクですわー!」と社長にお話して再スタート
普段の使い勝手も確かめるべく、市内の混雑を抜け出して、ワインディングを目指します。
ほんの少し足つきが良くなりましたが、停まるたびに両足で足が届く場所を探す始末、なんて僕の足は短いんや(笑)
それにひざの曲がりが窮屈になってしまい長時間はきついかも。
程なく郊外にでてペースを上げると、最初の好印象とは裏腹に、アフリカツインと格闘することになりました。
愛車のスクランブラーのようなつもりでコーナーに入ると
「うわっ!曲がらん!」
リーンウィズから、リーンアウトに転じて、外へ外へと膨らんでいく車体をなんとかおさえてホッと一息。
「怖かった〜こけるかとおもた〜!思い出したで、でかくて重いXL250と思えばええんや」
しかし今度はコーナリング中に現れたギャップでリアタイヤが横にはねる恐怖を味わい
乗り方に様々な工夫をするも、大きさと重量とオフ用サスペンションの設定はどうにもならず、
いつも走っているペースでさえも緊張の連続、生きた心地がしません。
走りながら
「リアルアドベンチャーというのはこういうのを言うんやな。足つき云々、一般公道よりダートでの走破性。
数百キロ延々と続くダートをいかに速く走るか。考え方の基はラリーで戦っているワークスマシンのCRFと同じということなんや。
いわゆるレーサーレプリカや」
昔乗ったXLやXRは250で軽かったからなんとかなったのですが、アフリカツインではどうにもならないことを
思い知る結果となりました。
大好きなアフリカツイン、しかし、楽しむには広大なダートと、この巨体を操れるライダーのスキルと体格が必要・・・
僕には無いものばかり。
普段スクランブラーであちこち出かけた際に、
足をバタバタしながら歩くような速度で通り抜けるダートおいても、
そのハイパフォーマンスゆえの危険度の高さ、大きさによる扱いにくさが想像できてしまい、
スクランブラーほどにも楽しめないことが良くわかりました。
「これはあつかいきれんわ・・・・これでダートを調子に乗るとえらいことになる!」
ふにゃふにゃと、アフリカツインで走り始めた時のハイテンションも激しくローダウン(笑)
アフリカツイン、憧れのバイクは僕のもとに来る事はありません。
それに55歳自営業、怪我するとそれだけで自滅を意味しますのでやめときます(笑)
[ 意外な伏兵、VFR800Xクロスランナー試乗記 ]
先日伺った際に、なにげなく置いてあったVFR800X クロスランナー。
そのときとは様子がかわっていて、
よく見るとエンジンガードなどがついているではないですか!
この怪しいバージョンアップがますます気になります。
高田社長のお気に入りに、ただ興味があっただけのVFR800Xの試乗が、
とんでもなく素晴らしいバイクで、愛車を除き欲しいバイクbPになるとは考えもしませんでした。
ツーリング先でも近所のオートバイ販売店でも、滅多にお目にかかることもなく、
メーカーもさほどPRしないので、僕の周囲でも超マイナーな存在。
しかし見慣れないVFR800Xを目の当たりにして、しげしげと観察すると、似たような価格の
先ほど試乗したアフリカツインより、かなり質感が高いように思えます。
跨るととてもコンパクトでポジションもバッチリです。
エンジンスタートするとおなじみのホンダV4サウンドを聞かせてくれて
僕ら世代にはホンダのレーサーと言えばV4だった時代を思い出します。
クラッチを繋いでスタート。
低回転ではVツインのような力強いトルクを発生し粘り強く、アイドリング強の低回転から
6速で加速もできるほどフレキシブル。
回転を上げていくと徐々にパワフルになりますがバルブなどの制御の切り替わりもほとんど感じさせること無く、全域で扱い易さを損なわず、
ワイドオープンでは吸入音が一際大きく聞こえて、怒涛の加速を見せる魔法のエンジンです。
昨今、国内外問わず電子制御されたエンジンのバイクがほとんどで、スロットルからライドバイワイヤなども取り入れられていますが、
それらが陳腐に思える緻密な制御がなされていて、走行中機械に横槍を入れられるような不快なところは皆無です。
これはABSブレーキシステムにも言えることです。このブレーキは素晴らしいです。
ビッグオフのABSはBMW R1100GSが愛車だった頃に経験していますが、
作動すると、ガタガタと大きな振動があると共にブレーキが一瞬抜けて車体が前に進むような違和感(恐怖)を感じるしろものでした。
当然走行中にブレーキで車体をコントロールすることなど出来なかったため、
僕のバイクのABSブレーキシステムへの不信感はここから始まったのです。
しかし、VFR800Xで味わったこのABSはほんとにお勧めしたい素晴らしさです。
コーナリング中の車体制御に役に立つABSで、試乗中、
少しオーバーペースでコーナーに入ってしまいリアブレーキを強めに踏まなければならない場面に遭遇しましたが、
ABSは作動を少しペダルに伝えるくらいでリアタイヤは横滑りすることなく、事なきを得ました。
フロントも正立フォークのしなやかさとブレーキがマッチしてとても使いやすく、
強くレバーを握ってもABSも加わって、フロントタイヤが突然エンジン側に入り込むような事もないので、
とても使いやすく、積極的に使えるフロントブレーキです。
サスペンションも前後ともしなやかで、路面の追従性も抜群
試乗中何処を走っても車体は安定していて、安心して楽しく走ることが出来ました。
アフリカツインと同じコースを走りながら、高田社長が気に入られた理由が良くわかりました。
これは僕も欲しいなあ〜・・・でもスクランブラーは手放しませんよ(笑)
やがて頭の中からアフリカツインが消え、突如VFR800Xクロスランナーが現れました。
[ 自分にとって楽しめるバイクとは・・・ ]
今話題のアフリカツイン。
これで本当に楽しめる方も当然おられるでしょう。
同じカテゴリーの輸入車等もありますが、修理の際のコストや信頼性を考えると
その中ではベストな選択はこれだと思っています。
しかし僕が勢いで、もしアフリカツインを購入したら後悔していたでしょう。
今回の試乗でわかったことは、アフリカツインは僕の楽しみ方には合っていないということ、
タマタマ乗ったVFR800Xクロスランナーの方が自分の楽しみの幅を広げてくれる存在であり、
スクランブラーとは違った旅の楽しみを与えてくれる1台だったことがわかりました。
暇さえあればNWJC2014仕様スクランブラー走り廻り、僕なりの楽しいバイクライフを送っていますので、
やはりこれを変えることは出来ませんし、僕のバイク選びの基準になっています。
50代リターンライダーだった方の乗り換えも多いと聞きます。
みなさんはどんな基準でバイクを選ばれますか?
※僕のVFR800Xクロスランナーの試乗記で興味を持たれた方、不信に思われた方(笑)ノースウイングJCさんで試乗してみてください。
NWJCさんの高田社長のコラム「バイク屋の備忘録」でもVFR800Xクロスランナー、アフリカツインに触れられています。是非ご覧ください
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VFR800X クロスランナーを楽しむ
NWJC高田社長のツーリング仲間、精神科医の村田先生の記事で番外編としてVFR800Xクロスランナー、アフリカツインに触れられています。是非ご覧ください。次回も楽しみになります。
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七馬力紀行、カブ110NWJCコンプリート4台で山菜摘みツーリング
次回に続きます。
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