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[2014.02.27 ストリートトリプルのエンジンコンディションを整える]
[ストリートトリプルに乗るお客様から相談を・・・]
当店に初めてお越しの際からエンジンの調子がいまひとつで、乗り難いとのことでしたから、エンジンコンディションを整えてみては、とお勧めしていました。
そして、そのストリートトリプルは最近になってエンストを起こすようになり、お客様から「以前から勧めて貰った、エンジンコンディションを整えるメンテナンスをして欲しい」とご依頼を頂きました。
[お客様のストリートトリプルをチェックする]
症状を確認するため試乗すると、NWJCで体感したエンジンコンディションをはじめトータルバランス整えて、本当の意味でのベストコンディションのストリートトリプル本来の実力を体感している者からすると、程遠く、とても悪い状態には驚きました。
スロットルの開けはじめは、エンジン音は大きくなるが反応が鈍いため、大きめに開けると、まるで一昔前の2サイクルエンジンのようにピーキーに加速して、スロットル開度とは関係なく反応するエンジンにあわててスロットルを戻す・・・。
ギクシャクさせることを強要されて4サイクルエンジンとは思えない扱い難さ、おまけに赤信号で停止するとエンストして・・・。
お客様には失礼ながらこれは酷い!!
自分自身、コンディションの整ったストリートトリプルはじめ、タイガー800など、トライアンフ3気筒シリーズの乗り味は、とてもお気に入りなのですが、この状態は残念でなりません。
この乗り難さは、お客様がバイク嫌いになるのではないかと思うほど酷い状態でした。
[RBR恒例、ノースウイングJCに車両持込み作業]
いつものように、拘りのメンテナンスでトライアンフに関しても、ライダーとしてメカニックとして膨大なノウハウを誇る、ノースウイングJCさんに車両を持込みました。メカニックの明さんにお手伝い頂きながら作業を進めました。
[エンジンの状態は・・・]
バルブクリアランスの計測を始めると、吸気側基準値を超えるものが3個、排気側は規定値最大値が1個、他の5個が最大値を大きく超えることが解りました。
[コンディションを整える]
手間のかかる作業の後、微妙な調整と各気筒のバランスが整うと、アイドリングから今までとは明らかに違う低音の効いた太い排気音となり、
コンディションの整ったNWJCのトリプルたちと同じ安定した排気音になり、コンディションが整ったことを確信しました。
[試乗で本来のトリプルを実感する]
ワインディングを走ると、スロットルの開け始めから右手の僅かな動きにもスムーズに同調し、トリプルエンジン特有の低速は扱いやすく、高回転は4気筒のように気持ち良く吹き上がり、
同じバイクとは思えない程、レスポンスの良い軽快な走りを得て、半クラッチに逃げることなく、スロットルワークで向き変えするバイク・コントロールの楽しさが味わえる車両に激変していました。
ゴーストップの多い街中では更に効果が絶大で、低速域のトルクが大幅にUPして扱いやすく、スロットルワークを気にすることも無く、安心して安全に走行することが可能です。
このようにコンディションを整える作業が完了したストリートトリプルに試乗すると、今更ながら本当の意味でのメンテナンスの重要性を実感します。
[オーナーも実感、そして本音が・・]
納車時には、オーナー様にいつも良く走るコースをひとまわりして頂きました。スタートして約30分後、携帯から連絡があり、何事かと思って電話に出ると、興奮気味に
「これはすごい!!すごく乗りやすくて今まで苦手だったところが嘘のように走れる!」とのこと。
あまりの激変に、オーナーが本音を語り始めました。
★このバイクの形と色が大好き、でもあまりに乗り難いのでそれ以外は嫌いだった。
★上手く乗れないのは自分のテクニック不足のせいだと思ってました。
★乳深さんにエンジンコンディションを整えることを勧められても半信半疑で・・・・。それに今回の作業が終わってもエンストしなくなる程度にしか思ってませんでした。
★こんなに変わるなんてもっと早くやっとくべきでした。
このオーナー様は、走りの違いに感動されて「実感レポート」を書いていただけるそうです。後日詳しくお伝えしますのでお楽しみに!
[素晴らしい、トライアンフ・トリプルの魅力をもっと多くの人に]
スクランブラー・ボンネビルなどのモダンクラシックシリーズは特にお気に入りですが、トライアンフ・トリプルのエンジンフィーリングは、魅力的で私の好みなんです。
雑誌などでは乗り易いバイクとして語られているようですが、現実は、「こんなもんですよ」とか「アクセルワークが下手だから・・・」などと、乗り手に問題があるように言われて、市街地や一般道では、乗り難さだけが語られる存在になっているようで、残念でしかたありません。
今回のオーナーは女性ライダーですが、本音で語られた部分は、男性ライダーでも同じ想いを持たれた方も多いのではないでしょうか。
エンジンコンディションをはじめトータルバランスが整えば、こんなに素晴らしく、毎日乗りたくなるような、素適なトライアンフ・トリプルならではの、楽しさが味わえるのです。
トライアンフ・トリプルのオーナーをはじめ、多くのライダーが、良く耳にする「こんなものです。」とは次元の違う、バイクの楽しさをお伝えして行きたいと思います。
今お乗りのトライアンフに違和感や不満などありましたら、お気軽に愛車とともにご来店下さい。
次回に続きます。
[2014.02.28 ストリートトリプルのオーナーレポートご紹介]
上記のストリートトリプルのオーナー様からレポートを頂きました。
オーナーはグリーンのストリート・トリプルを「緑子(みどりこ)」と呼んで可愛がっておられます。
エンジンコンディションを整えた愛車の乗りやすさに感動された様子が良くわかります。
レポートは、作業終了直後の試乗時と翌日に出かけられた日帰りツーリングの時の2回に渡っています。
以下原文のままご紹介いたします。
[レポート1 緑子生まれ変わる]
私の大事な愛車…TRIUMPHストリートトリプル675の緑子さん。
運命的な出会いをして一目惚れ。
わざわざ大型免許を取りに行ってしまったくらい惚れ込んでおります(〃∀〃)
ですが最近体調が悪く?エンストが頻発!。
危うく立ち転けしそうにもなりました。
さすがに調子悪いので、前々から勧められていた人間ドックに緑子を出すことにしました。
岐阜でかなり専門的に診てもらえるそうで、冬眠してるこの時期にお願いしました。
そして先日、ほぼ仕上がったので説明と試乗をしてきました。
説明は作業工程の写真と共に丁寧に分かりやすくしてくれました。
そして試乗!
緑子の変化に気づけるか不安でしたが…。
走り出してすぐ!『高音が違う』
シフトダウンして『低音も違う』
どちらも凄くいい音なのが、ど素人の私でも分かりました!
もちろんエンストもしなくなりました!
そしてこの運転のしやすさ!
凄くなめらか。
購入当初から上手く出来なかったアクセルワークが、ギクシャクすることなくスムーズでなめらか!
これは乗りやすい!
乗り始めて4年目ですが、初めてこのバイクを乗りやすいと思いました。(笑)
そして運転が上手くなった気がする。(〃∀〃)
緑子に乗るのが好きでしたが、運転するのが楽しいと思ったのも初めてです。(笑)
もう別人のような変わりようの緑子。
スーパーエステで10歳くらい若返った感じ?(笑)
とにかく試乗している間中、『凄い!凄い!』と感動しまくりです!
もっと早くに強く勧めて欲しかったです!(笑)
お支払した金額以上の満足度です!
予想以上の仕上がりに大満足です
緑子がますます好きになりましたぁ(^-^人)
[レポート2 ツーリングに行ってきました]
調子が良くなった緑子。
乗りたくてウズウズします。
で、ツーリングに行ってきました。
やっぱり乗りやすい!
そして楽しい!
ギクシャク感がなくなったので、今まで苦手だった右左折がスッと出来るようになりました。
……下手ですけどね(笑)
そしてコーナーの立ち上がりもスムーズに!
今までどっか恐々乗っていたのが、見事吹っ飛びました。
大型やから上手く扱いきれないと、一号機のジェイドに逃げることもありましたが( ̄▽ ̄;)それがなくなりそうです。
乳深さんが言っていた『楽しく気持ち良くバイクに乗る』を実感しております。(*´∀`*)
こんなに調子良くなって本当に嬉しいです。
ありがとうございましたぁ。
以上、オーナーレポートをご紹介しました。
次回に続きます。
[2014.08.21 ストリートトリプルのエンジンコンディションを整える PART2]
[エンジン不調の原因は?]
前回のエンジンコンディションを整える作業を実施してから、半年足らずで7000kmも走られたストリートトリプル。
今回はエンジンが止まり、調子が悪いとの連絡を頂いて車両を拝見すると、クラッチのへたりがみられ、引きずった状態になっていました。
また、経過年数や5万キロという距離からクラッチ交換となりました。
後日、部品が入荷し確認すると、擦り減った部品に加えて、クラッチスプリングの自由長も短くなっていて症状の原因が確認できました。
交換後、エンジンをかけてみると確かにクラッチを引きずる症状は消えているのですが、どうも調子が良くありません。
NWJCさんのコンディションの良いストリートトリプルを試乗して知っているだけに、納得がいかずに、このまま納車するわけに行かない・・・・。
そこで高田社長に連絡して相談したところ、「時間に余裕があるなら、こっちに持っておいでよ」と、
電話を切るやいなやバイクを積んで出発、夕方NWJCに到着してすぐに診断を開始しました。
メカニックの明さんが手馴れた作業と云う感じで、手際よくチェックをされて、バルブや燃焼室、インジェクターにカーボンが堆積付着していることが解りました。
エンジン不調はこれが原因でした。エンジンコンディションが悪いままに走行距離が伸びている車両は、トリプル系のみならず、インジェクションモデルの場合、カーボンが堆積してこの症状が、出やすいとのこと。
[エンジン内部のカーボン除去]
インジェクターから燃焼室までエンジン分解することも無く、カーボン除去を施工してもらいました。
バルブや燃焼室に堆積したカーボンの洗浄をエンジン分解すること無く、施工することが出来る装置を10数年前からBMW用に使い始めて、
カーボン除去剤はメーカーと共同で開発した特別なものを使用して、カーボン除去の効果を上手く引き出すための施工経験も豊富で、機種ごとに、施工時間や回数などNWJC独自のノウハウがあるようです。
当時BMWユーザーも、徐々にパワーダウンして、違和感があっても、「こんなもの」という曖昧な対応に、諦めて乗っている人が多かったそうです。が、カーボン除去を施工した後の違いに感激する人が多かった、と伺いました。
明さんからは、使用条件にもよりますが、15000Km〜20000Kmに1回は、是非、カーボン除去を施工して、気持ち良い走りを楽しんでください、というアドバイスを頂きました。
そして作業が終了して試乗に出ると、前回のエンジン調整の時以上に調子良くなり、僕の知る、低速から力強く、扱いやすいコンディションの良い、トリプルエンジンに変貌していました。
これでお客様にまたよろこんでもらえるなー、帰りにお客様に連絡を取り、一部始終を説明するとまずJCさんにいることに驚かれ、対応の早さに大変喜んで頂きました。
[そして納車]
是非乗ってみて頂きたく、ご自宅付近を試乗していただくと、以前と違う愛車にまたしても驚かれました。
「乗ってすぐ、乗りやすさがまるで違うのがわかりました。本当は、自宅付近でわかるかな〜と思っていましたが、自宅付近だからこそわかるんですね。低速がすごく乗りやすくなってます!ツーリングが楽しみです!」とのこと。
納車後のツーリングの帰りにも、調子が良くなって楽しく過ごせたと、わざわざ店に立ち寄って下さいました。
こうしてまたまた、NWJCの拘りのメンテナンスで楽しく乗ってもらえるようになりました。
なにがあっても安心、と言ってもらえるのは本当に嬉しい事ですね。
インジェクション車のカーボン堆積による不調などのトラブルは少なくありません。
使用条件にもよりますが、経過年数や距離が伸びている車両では、エンジン調整に加えて、特にNWJC拘りのノウハウによる、エンジンクリーニングの必要性を痛感した次第です。
もちろん、RBRではおなじみのNWJCさんに車両を持込んで作業で行っています。
お気軽にご相談下さい。
次回に続きます。