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2015 2/19【第54回 T・Hさんのボンネビルをさらに深化させる 】
前回、2月のツーリングを共に楽しんだT・Hさんから、ボンネビルをさらに気持ち良く楽しむためにリアサスペンションの交換について相談を受けました。
THさんのボンネビルは最近2回目のNWJC拘りのメンテナンスによってコンディションを整え、同時に駆動系にも手を入れて現在絶好調にあります。
リアサスを交換する前に、ボンネビルの良さを実感しながら楽しむ順序としての提案を高田社長からいただいて、今回はステアリング周辺をファインチューニングすることにしました。
ボンネビルやスクランブラー・スラクストンの良さを実感しながらの手順として、
エンジンコンディションを整える⇒駆動系の見直し⇒フロントサス⇒フロント周り見直し⇒リアサス⇒ 気持ち良く楽しむベース車の完成⇒楽しみ方は十人十色で其々のスタイルだからロングツーリング仕様や気軽にブラリ仕様など色々なスタイルにコーディネートして、乗れば乗る程に愛着が湧いてくる1台に仕上げて行く。
これが、ボンネビルやスクランブラーをライダーとして楽しみ、実体験をベースとしたノウハウをバイク屋としてフィードバックしたNWJC流のメンテナンスです。
いつものようにRBRにて車両を預かり、翌日NWJCに持込んでの作業です。
ステアリング周辺のファインチューニングは、NWJC推奨のベアリングを使い、メカニックの勘所による細かい作業を経て完成するのですが、
実はこのために、メーカーですら用意していない特殊工具を特注で製作するほどの拘りようで、普通では考えられないことです。
目に見えないところでも質の高いメンテナンスをユーザーに提供する姿勢は、同じバイク屋として頭が下がります。
作業が終了し、最終チェックもかねて試乗しました。
スタートしてほどなく、とても楽に走れることに気付きます。
剛性が飛躍的に上がったステアリングはフロントタイヤの接地感が増して直進安定性も良く、
コーナリングでは速度が上がるにつれフロントタイヤが外へ外へと逃げる事がなくなり、スッと内側に入りスムーズに曲がれるようになっています。
フロントスプリングを交換したことも相乗効果高く発揮されて、それは荒れた路面でも変わることなく、路面状況に関わらず常に安定した走りを楽しめるように変貌していました。
試乗を終えて、THさんのボンネビルがさらに心地よく走れるように深化したことを確認しました。
それは今までよりも長い時間、長い距離を走るペースに関わらずいつまでも乗っていたいと思わせるもので、僕のスクランブラーと同じ心地よさでした。
[ 操る実感に溢れたバイクに乗る喜び ]
この試乗であらためて思うことがあります。
僕は今まで多くのバイクに乗ってきましたが、現在乗っているNWJCのコダワリのメンテナンスで仕上げられたトライアンフ・スクランブラーが一番気に入っています。
それはこれまで、操る実感に溢れた「心地よい」バイクを所有したことがなかったからです。
20代はレプリカを乗り継ぎ、公道でバイクの限界に挑戦と言わんばかりに無茶をし、
仲間たちとその日に味わった「恐怖」を偶然回避できた事を、テクニック向上と勘違いして語り合い、大いに盛り上がった若気の至りによる馬鹿な時代がありました。
同世代で思い当たる方が多いことと思いますが、あれから30数年、決して若気の至りとは云えない年齢となりました。
そんな「バイクの限界に挑んで恐怖を克服する楽しみ」がしみついたままで50代になった僕が
トラクションコントロール、ABSなど電子デバイス満載の現代のスーパースポーツに乗っていたらどうなっていたでしょう?
数年前、興味本位で某メーカーのお助け電子機器満載のバイクに乗りましたが、操っている実感がなく、乗せられている感じが高い速度域までずっと続くのです。
それはなんとも薄気味悪く、つまらないもので、妙な怖さも感じました。
若い頃と同じように少し乗りなれて攻めれば、超ハイペースで走れるのでしょうが、それはお助け電子機器がサポートしてくれているおかげ。
そんなバイクで「恐怖」を感じた時は・・・・・50代、リターンライダーの死亡事故増加のニュースが物語っているように思います。
速く走らせる事よりも、操る実感に溢れ心地よく走らせる、NWJCこだわりのメンテナンスで仕上がったスクランブラーやボンネビル、スラクストンは、相当速くなっているのですが、
ハイペースになってもライダーの置かれている状況をバイクが伝えてくれるので、ライダーの技量に応じて、まず知らない間に限界を超えることはありません。
それは、仕上がるほどにバイクとの対話も深まり、心地よくいつまでも走り続けて行けるのがバイクに乗る歓びだと知りました。
今、THさんはじめ、この「心地よさ」を共有する仲間が少しづく増えてきて、一緒に過ごすひと時が、何より楽しいです。「豊かなバイクライフ」とはこういうことを言うのだと実感しています。
この記事とともに読んでいただきたい、とてもよい記事がNWJCサイトにアップされました。
↓ここをクリックです
メンテナンス実例 ユーザーボイス 東京都Y・TさんーボンネビルT100/9776km
自分自身、バイク屋として一通りのことをやりますが、
こと、トライアンフ・エンジンメンテナンスに関しては何故NWJCに車両を持ち込むかおわかりいただけると思います。
また、僕は冒頭 楽しむための「大切な手順」を書きましたが、まず初めにエンジンコンディションを整える事がとても重要であることも再認識していただけます。
是非ご覧ください!
次回に続きます。
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