▲戻る
F2014 07/06 【50代が乗る、NWJC VTRーF】
以前から、NWJCさんがVTR−Fを拘りのメンテナンスで仕上げていることは知っていました。
試乗できる状態にまで仕上がったら、一度乗せてください、とお願いしていたところ、高田社長から乗ってみる?と連絡を頂いて先日NWJCさんに行ってきました。
今回はVT世代として、とても興味があったのですが、正直なところ、もともと頭にあるVT250という排気量が与えるイメージから、そんなに変わるとも思っていませんでした。
出荷時のままのVTRは、「やっぱりなぁ〜」
NWJCさんで一度、まだ手付かずの何もしていない同車に乗った時は過去のイメージ通りで、やっぱり250はこんなもんかな、と思わせるものでした。
また、このVTR−Fのサスペンションは柔らかすぎて走行中落ち着くことなく上下動を繰り返し、大きなギャップでは突き上げられ、おまけに曲がらない。
駐車中は沈み込みが大きいせいでバイクが立ってしまい、置き場所によっては反対側に倒れるのではないかと心配になり・・・なんでこんなことになっているのか意味不明の状態でした。
エンジンは下の力が無くアクセルをどんどん開けていかないと車速があがらない、僕らの世代が抱く250のイメージそのもの、「回さないと走らない」し、ただただ疲れるばかり。
友人曰く、「250でツーリングなんて、しんどいだけだよ!」僕もそうだと思ってました。
プロのみなさんはどう思ってる?
そこでモーターサイクル・ジャーナリストと言われるプロの皆さんはどう思ったのか試乗記をいろいろ読んでみることにしました。
同世代かそれに近い人たちが多いせいか、根底には「なんだ、250か」のイメージが明確で、大部分が歴史や車両データの説明に割かれて、ユーザーが知りたい試乗記は、妙な事になっていました。
明らかに疑問を感じるところを、なんとか良い事につなげようとして、つじつまの合わない、よく分らない内容で、僕の感じたこととは正反対なんです。
これを真に受けて購入した人は、裏切られたような気にならないか心配です。
サスペンションはピポットレスだから柔らかいのではないですし、柔らかい事が街乗りやツーリングに適しているわけではないのでは・・・。
穏やかなハンドリングではなく、曲がらない車体はペースを上げると、コーナーで曲がりきれず怖い思いを何度かしましたし、Uターンも苦手で記事にあるようにクルクル回らないじゃないですか。
エンジンもアクセルワークに対する鈍感な反応で、乗りやすいことではないと思うのですが。
思い込みとメーカー主導が連動すると、こうなってしまうのかと驚くばかりで、どれもあてにならないものばかりで変な気持ちになりました。
NWJC VTR−Fに乗る
いつものようにNWJCさんの拘りのメンテナンスでコンディションを整えられたVTR−F。
試乗車は立ち姿から違いました。サイドスタンドで安定して立っていられる車両の角度、
スタンドを払って起こしてもサスペンションは大きく沈むことがありません。
跨って体重を預けても、ぐっとダンピングが効いていて、ある程度以上沈まず、以前とは間逆の引き締まった感じがしました。
エンジンはアイドリングからVツインらしい一定のリズムを刻んで安定しています。
「あれ?全然違う」
そこで、一般道と高速の両方を使った、長めの試乗をさせてもらうことをお願いして出掛けました。
走り出してすぐ感じたのは、NWJCならではの整えられたエンジンはパワフルで、セッティングされたサスペンションは、抜群の直進安定性と旋回性をもつVTRに変貌していました。
スロットルに対する反応の良さと、力強くなった低中速で街中のゴー・ストップも苦にならず、4000回転も回せば充分以上に交通の流れをリードできる動力性能があり、
右手の動きとエンジンが連動して充分なトルクを発揮するので、エンストを気にした半クラッチは不要です。
ちなみに試すと、5速アイドリング付近からアクセルをゆっくり開けるとスルスルと加速するではないですか。これがインジェクションの威力を余すことなく発揮させるNWJCのメンテナンスか、と驚きです。
高速では、短い合流レーンでも、すばやく法定速度に達してスムーズに合流、右手の感覚が記憶している250ccの乗り方と全く違って、もっと排気量があるかのようです。
直進安定性は高速になってさらに安定しますが、立ちが強く粘るのでなく、向き変えも軽快でレーンチェンジも瞬時に行えます。
追い越しも5速からシフトダウンすることなく右手だけで、普通に追い越し終了。
このNWJC VTR−Fなら疲れることなく、心地よく距離を重ねる事ができてツアラーとして最適だと思いました。
潜在能力を引き出された現代のVTRは、僕の知るVTからこうも進化しているのかと実感。
しばらくすると250と言う事はすっかり忘れて、その楽しさに嬉々として走り回ってしまいました。
50代ライダーやリターンライダーにこそ乗って欲しい、「NWJC VTRーF」
このサイトでは素直にお話しするべく、50代のオヤジライダー目線で書いています。
仲間内の話題は、見栄やハッタリからビックバイク中心になってしまうことが同年代の悪いところですが、実は簡単に言うと大きいバイクでないと、長距離は無理と本気で思い込んでいるからです。
ツーリングに行って1000kmほど走ってきたよ、と言った時、1000ccで行ったと言えば「楽しそうやねー」となり、250ccで行けば「しんどかったやろう」とか「馬鹿じゃないの、好きだねー」となるのが普通の反応。
そうです、我々は排気量が上がるほど楽チン、と脳ミソにすり込まれている世代なのです。
ところが最近、やっと手に入れた楽に何処でも連れて行ってくれるはずの1000cc以上ハイパワーなバイクは、購入前のイメージとは正反対に、扱いきれずに疲れて楽しくない、と思い始める人が少なくありません。
もっと自分に使いこなせるバイクに乗りたい。でも排気量を下げるわけには・・・仲間内や他人から見てなんて思われるか・・・・
そんな妙な見栄を捨てて、素直になって扱いきれる楽しさを求めるなら、NWJC VTR−Fに乗られることを勧めます。
正直、VTRが工場出荷状態に、新車整備とナンバーを取り付けただけならこんな気持ちにはならず、相変わらず、「あのVTだろー?昔乗ったからもういいよー」となっていたでしょう。
拘りのメンテナンスで徹底的に仕上げられたVTR−Fを体感してみてください。
使いこなせて、乗っている実感に溢れたNWJC VTR−Fは、扱いきれない200馬力よりも、豊かなバイクライフを与えてくれる価値ある30馬力なのです。
同世代にありがちな思い込みは吹き飛んで、ライディング本来の楽しさに没頭することでしょう。
そしてMade in Japan ならではの品質と、バイク便等で使われているVTRでも250000Kmは走れる、信頼性の高さもあります。
高田社長のお話によると、このVTR−Fはまだまだ進化させて、スポーツライクに心地良く走り続けることを楽しめる、軽量なスポーツツアラーに仕上げていくとのこと、今後がとても楽しみです。
またご紹介します。
次回に続きます。
▲戻る △ページの先頭へ