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D2012 11/07 【ノースウィングJC ストリート トリプルR ツアラー試乗記】
はじまりは「?」から
先日、ノースウイングJCの社長さんから、
「ストリート トリプルRのツアラーが仕上がったから乗ってみないか?」とお誘い頂きました。
正直なところ「ん?なんで?・・ストリート トリプルRでツアラー??」
もっと良いのがあるのでは・・・。
「?」の理由
実は以前、ストリート トリプルに乗ったことによる変なイメージがありました。
メーカーの販売戦略のように見た目も乗ってみても「ストリート ファイター」であり、
狭いパワーバンドに入れた走りでは、ある意味楽しめるのですが、低回転のトルクの無さはいかんともし難く
よくあるタイトなコーナーの連続や登りなどでは、スロットルを大きめに開けて半クラッチを多用することを強いられ、
少しでも気を緩めると、ラフなスロットルON・OFFでギクシャク。楽しいどころかストレスが溜まる一方で
乗りにくさばかりが強調された良くない印象しかなかったからです。
それがツアラーって・・・この性格のバイクに荷物を満載して遠出なんて・・・苦行でしかないのでは・・・
これが「?」の理由です。
約200kmの試乗ですべてが覆る
いつものように緻密なエンジンコンディションを整える作業が施された ストリート トリプルR。
そこからJCさんの豊富な経験によってツアラーに仕上げられた試乗車・・・
現場で見る限り、やはりあのストリート トリプルそのもので見た目で先入観を払拭するまで至りません。
おまけに比較試乗で用意されたのが1200ccのエクスプローラー・・・果たして社長の意図するところとは・・・?
試乗を進めるとイメージは180°書き換えられ、社長の意図も明らかになっていきます。
多くの疑問を持ったまま、社長+エクスプローラー、私+ストリート トリプルRの2台で走り出しました。
「あれ?」昔乗ったイメージそのままにスタートを試みると明らかに違いがあります、極低速トルクがあるのです。
大きな違いに慌てつつも、思いもよらぬ低中速での各ギアのつながりの良さに気を良くして
高速の料金所から調子に乗ると、ものの数秒で途方もない速度域に到達。
速いバイクという認識はありましたが、高回転域での使いやすさにも驚き、
「これは全域で扱いやすくなっている・・・」
スロットルの開閉の仕方によって思うようにパワーを引き出せるとは、こんなバイクでは無かったはず。
車体周りのセットアップも素晴らしく、サスペンションは良く動き、直進・コーナー共 終始安定。しかし鈍いわけではありません。
そして一般道へ。
しばらく様々な状況の路面を走ってようやく走り方がわかってきました。
1速はクラッチをつなぐだけで、スッと前に出るのであとはゆっくりスロットルを開ければスムーズにスタート。
2速からのシフトアップ/ダウンにもギクシャクすることが全くないのです。
「そうか・・以前は無駄に大きなアクセル開度が必要だったためにギクシャクしていたのか。」
6速でアイドリング付近から使える柔軟性をもったストリート トリプルRはまさしくツアラーに相応しいバイクに仕上がっていました。
私にあの悪い記憶として残ったストレス要因は微塵も無くなっていたのです。
そしてJC社長が話されます
「・・速さより心地よさ・・をテーマに、
軽量・コンパクトで十分なパワーを持つストリート トリプル本来の性能を引き出せば、
日本の道路事情にピッタリ合った、素晴らしいツアラーになるんだよ。
セットアップでの考え方は、トップスピードよりラップタイムの速さを求める、と言ったらわかりやすいかなぁ。
それで得られたトータルバランスの高さはオールマイティさにつながるわけ。
それに、いろんなメーカー探してもストリート トリプルみたいな車両は無いだろ?」
事実5速6速が使える一般道・・それも住宅地の四つ角のようなとこでも。
3気筒を味わいながら、ゆっくり走るも良し。クロスミッションを駆使して活発に走らせるも良し。
先入観は吹き飛んで、初心者からベテランまでお勧めしたい超優良車両となったストリート トリプルです。
この2台の比較試乗の訳
もう一つの疑問、675に対して、なぜ1200なのか、答えが出ないままエクスプローラーに乗り換えたとき社長が話してくれました。
「なんでエクスプローラーかわかる?675との比較が。排気量が倍ほど違うが似たところが多いからだよ。
3気筒でもあり、出力特性もパワーウェイトレシオも似ている。
パワーウェイトレシオ=馬力当たり重量は、それが全てではないが、ある程度運動性能の基準になる値で
スピード トリプルは1.78kg/ps、エクスプローラーは1.89kg/ps、かなり似かよってるだろ?
この比較のほうが675ccでも不足のないことがわかり易い。これから乗ればわかるよ。」
走るととても似た感じ。もちろんJC車両なのでとても乗りやすく、美点もストリート トリプルと似ているがどこか違う。
エクスプローラーは大排気量と重量からくるゆったり感というのでしょうか、決して遅くないのですが穏やか。
ストリート トリプルは軽量さからくるパンチのある押し出し感で1200よりパワフルに感じ、運動性能も高く感じます。
そこでこの比較は675ccのストリート トリプルの良さを、私に理解しやすく考えられていたことに改めて気付きます。
もちろん「どちらが良い」ではなく、それぞれの良さを再認識する、こういうことです。
3気筒といえば他にタイガー800がありますが、そちらも次回エクスプローラーとの比較試乗に誘っていただいているので
その時に改めてお話ししたいと思います。
ツアラーの基準とは
私も含め、一般的には大排気量で大きな車体とフェアリング、一体のパニアケースがある、見た目とイメージで基準としています。
ところがそのようなバイクを選んでも、気持ちよく走れるのは高速道路の移動のみ。一般道では乗りにくかったり停める場所にも苦労したり・・。
そのうち乗らなくなって年に1〜2度しか動かない・・なんて良く聞く話です。
ノースウイングJCのこだわりで仕上がったストリート トリプルR・ツアラーは
コンパクトで軽く取り回しも楽、ポジションも楽、動力・運動性能も十分あり、積載性もあります
日本国内であちこち出かけるのであれば、この車両がツアラー基準の中心になると思えます。
社長が実際に走行テストを兼ねたツーリングに出かけた際のフル積載の2台を参考にご覧ください
試乗のススメ
それでも「?」と感じる方、実際にストリートトリプルにお乗りの方、興味のある方
これは皆さん自身で体感することをお勧めします。
ノースウイングJCさんに今回の車両そのものが試乗車として用意されています。
是非ご覧ください!!
ノースウイングJCさんのメカニックであり、ストリートトリプルをライダーとしても楽しんで来られた、明さんの記事とリンクしています。
大変読み応えのある、また特にストリートトリプルのユーザーやこれから購入を考えている方にはとても濃い内容です。是非ご覧ください!!
私が感じたストリートファイターとしてだけではない、ストリートトリプルの潜在能力をより深くご理解いただけます。
下の文字をクリックしてください!
ノースウイングJCサイト「明のバイクライフ:トライアンフ ストリートトリプルR ツアラー仕様」
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