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2022 10/06【 ストリートファイター2台でツーリング 】
当サイトでたびたび登場する、緑子ことM・Aさん。
緑子とはグリーンメタリックのトライアンフ・ストリートトリプルのことで、
M・Aさんは愛車のことをそう呼んでとても大切にしておられます。
以前、女性ライダー代表で、CB250R−TMのローダウンバージョンに試乗して頂いたときに、
またツーリングに出かけましょうと約束して、それまでも何度かお声掛けいただいたのですが、コロ
ナや僕の体調不良、天候不順で延び延びになっていました。
そしてようやくお互いに都合の良い日が合って、トライアンフ・ストリート トリプル675とCB
250R−TMでツーリングに行くことになりました。
ストリートファイターと言われるカテゴリーの2台ですが、より乗りやすく使いやすくNWJCさん
によって最高のツーリングの相棒として変貌を遂げたバイクです。
今回なんとツーリングプランはすべてM・Aさんが立てて下さってました。
[ 好天でワインディング、海岸線を満喫 ]
スタートして僕が少し前を走りましたが、M・Aさんと途中で入れ替わり後をついていくことに。
いかにも走りなれた感じで、よいペースを維持しながらどんどん進むM・Aさんに改めてびっくり。
ルートも最高で、町中にあっても平日なのにほとんど車がおらず快適そのもの。
「こっち方面はいつもここを抜けていくんです」とM・Aさん。
山中では、点々と色の変わった山を見るとやっと秋が始まったとちょっとうれしい気分。少し肌寒い
気温はバイクで走るにはちょうど良く、快適なペースで走るM・Aさんがとてもかっこ良いのです。
絶好調の緑子は貴重なNWJCオリジナルのストリートトリプル用リアキャリア(現在生産終了)で
積載力をアップ。数日ツーリングに出かけるときに大活躍、重宝されています。
僕はCB250R−TM、でいつもと違うのは防水サイドバックとハードトップケースの組み合わせ。
キャンプ道具などほぼフル積載状態で走りましたが、相変わらず安定した走りで低速トルクも十分あり
上の伸びも良く、使い切れる250ccならではの楽しさを満喫。
以前にも書きましたが初めて新車で手にした時とは雲泥の差の走りの良さに改めて感動しました。NW
JCツーリングマスターは最高に楽しい!
[ 孤高のライダー ]
M・Aさんはストリートトリプル675で90.000km以上、JADE250で70.000km以
上を走ってきた経験豊富なツーリングライダーです。
楽しみ方は決まっていて、おいしい食べ物とスイーツ好きで出先のケーキ屋さんや食堂に飛び込んで食
べ歩いているとのこと。あと、山歩きも。ふもとまでバイクで行ってそこから靴を履き替えトレッキン
グも楽しまれるそうです。
M・Aさんは大勢で群れることは一切なく、すべて一人で行動。
タンクバッグに入れた地図を読みながら走るのがスタイルでスマホナビに頼ることはありません。
後ろを走っていても、経験豊富なM・Aさんの動きは分かりやすく安心感があり、インカムで繋いでい
るわけではないのに通じ合うところは、男性ライダーでもなかなかこういう人は少ないです。
知らない人と走る気は全くないし、「基本は一人で楽しんでこそバイク好きと思う」とおっしゃって、
僕も全く同感。
[ 女性ならでは ]
おすすめのランチの後、どこかでお茶にしようということになりました。
毎度の僕持参のお茶セットで、どこかの東屋か景色の良いポイントでTeaTimeというのがRBR
流なんですが、M・Aさんとは初めてですがノリノリで、「近くにおいしいケーキ屋さんがあるから買
っていこう」とおっしゃる。
東屋も良いところがあると案内してもらって、お茶とケーキでバイクの話で盛り上がりました。
しかし、ケーキ付のTeaTimeは僕も初めて。
おっさんには真似のできない女性ならではの素敵な発想でした。
[ M・Aさんと緑子 ]
緑子=ストリートトリプルとともに10数年、M・Aさんはお茶をしながら、バイクライフについてい
ろいろ話してくださいました。
一目ぼれで3000kmほどのトライアンフ・ストリート トリプル675を中古車で購入。
しかし、頻繁にエンストするし、なかなか思うようにならないし自分はなんて下手なんだろう、と落ち
込む日々。周りの人たちに聞いても「乗り方が悪い」という話しかない。
そして余りの扱いにくさに緑子から遠ざかり、半年ほどたったころ知人の知人だったRBRで相談。
「このストリートトリプル、調子悪いですね。エンジンのコンディションを整えたらもっと乗りやすく
なるしうまく操れないのは、すべてが乗り手のせいではないですよ」と言われたのにちょっとびっくり
したそうです。
「うちではできないけど、仲良くしているノースウイングJCさんというお店はエンジンコンディショ
ンをバッチリ整えてくれるのでやってみては?
トライアンフ空冷モダンクラシックのエンジンコンディション等もウチから持ち込んでやってもらって
いるから問い合わせてみましょうか?」(現在、3気筒のメンテナンスは基本的に扱っていない)
上手く乗れないのは自分のせいだと落ち込んでいた時に、「外車は乗り難くて当たり前、乗り方が悪い、
もっと上手になりなさい」そんな話ばかりしか聞かなかったので、そのまま緑子を手放すばかりでなく、
バイクに乗ることもやめていたかもしれません。
というわけでNWJCさんに緑子のエンジンコンディションを整えてもらう事を依頼して、まったく生
まれ変わったかのように乗りやすくなって、本当にやってもらってよかったと大喜びされたそうです。
※当時の模様は下記リンクからご覧ください
↓文字をクリックです。
「 ストリートトリプルのエンジンコンディションを整える 」
その時思ったのは、バイク屋さんによって、自分のバイクライフがこんなに大きく変わることを実感さ
れたそうです。
バイク屋さんとお客さんの関係ってバイクを買うところまでですよね。それが普通だと思っていて、乗
り始めてから何か気になることや聞いてみたいことがあっても相談にすら乗ってもらえないのが普通で
した。そんなものとか、あなたの乗り方が悪いという言葉しか聞いたことありません。
まさか乗ってから、何年もお付き合いが続くほどに親身にバイクの面倒を見てくれるなんて、今まであ
りませんでした。
今までの私の経験からこうやって良いお店に出会えたのは奇跡だと思うのです。
おかげさまで、緑子でどこにでも出かけられるようになって、バイクの楽しさを改めて教えてもらうこ
とができました。
思い描いていたバイクライフを楽しめてるのは信頼のおけるバイク屋さんがあってこそですよね。
10万キロを過ぎてもずっと緑子であちこち出かけたいと思います。
緑子を見ながら、どこか自信にあふれた笑顔は出会ったころとは別人でとても楽しそうです。
M・Aさんの豊かなバイクライフの一助になっているのはバイク屋をやっていて本当に良かったと
思いました。
一緒に走るライダーとして僕に声をかけていただいたのもとても光栄ですし、
経験豊富で本当にカッコ良い「孤高のライダー」の走りを目の当たりにして、楽しい一日を過ご
させていただきました。
お茶の後M・Aさんのお気に入りのルートを案内してもらって帰路につきました。
走行距離417km
平均燃費33.8km/l (CB250R−TM)
[ バイク屋として思うこと ]
M・Aさんとのツーリングを終えて思うところありました。
メーカーでは一台でも多く売るために、雰囲気重視の情緒に訴える文言で、リッターバイクでも、
200馬力でも、電子デバイスのおかげで初心者でも誰でも乗れると、メーカーPRにバイク屋
は連動して、とりあえず売ることだけに注力しているのが業界の実情です。
バイク系メディアはそれをあおるように、メーカーと一緒に、オシャレで、乗って眺めてカッコ
よく、存在感や自己顕示を煽り立てて「レ○○女子」などと情緒に働きかけて、売るためには手
を選ばないのが一般的になっています。
しかし、本当の意味で趣味としてのバイクに於いて「豊かなバイクライフ」にはバイクのコンディ
ションの事も含みバイクに乗りだしてから後のことが一番大切なことです。
売ることが最終目的では消耗品交換程度のメンテナンスが一般的ですから、バイクを実際に楽しみ
経験豊富なバイク屋、NWJCさんのようなコダワリのメンテナンスやモデイファイによる深化は、
乗り続けて楽しむためには不可欠ですが、誰もそれに触れないのは何故でしょうか?
また、相変わらずバイク事故のニュースをよく見かけますが、バイクは危険な乗りものである事を
忘れてはなりません。
試しに「レ○○女子事故」と検索してみてください、山のように悲惨な話が出てきます。
○○に何が入るかお分かりですよね。
バイクというのは一歩間違えると死に直結すること、人生を激変させてしまうことを実感します。
メーカー、バイク屋、バイク系雑誌等メディアがバイクを本当に楽しんだ経験もなく、売ることだ
けを考えた状況が何十年も続いていることがわかります。
自分は過去にこういう売るためを最優先した、いい加減な状況に身を置いたことがありましたが、
早く間違いに気づくことができ、方向転換できたのは本当に幸運でした。
M・Aさんのように、心からバイクを楽しめるお客様のために、バイク屋としての経験に裏付けら
れた提案などに心血を注いでお手伝いしていきたいと思います。
次回に続きます。
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