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2020 10/02【 CB250R新車慣らし走行】


前回NWJC高田さんのブログがUPされて、最初のがっかりした気持ちがまた希望にかわり、早々に慣らし走行を終わらせなければ、と焦りはじめ、
「1日で終わらせよう」と連休最終日に出かけることにしました。
しかし、このCBがそんなに・・・ホンマかなあ〜・・・・・??高田さんの言われたことに納得しながらも半信半疑(すいません)なままですが、もしそうなるなら最高に良いバイクだ!
よし、さあ準備だ、さて・・・・・
[ 荷物を何とか積んで走行前チェック ]

ツーリングでなくても雨具とコンパクトにまとめた工具は必要、今回のように距離を走る場合パンク修理キットは必携です。
昔使った小型のツーリングバックを固定しましたが画像のような感じです。

荷かけフックでもあればなんとかなるんですがまったく無いので、後ろ側は車体全体をぐるっと巻いて縛り上げ、前側はタンデムステップのステーからベルトを引っ張る方法で無理やり取り付けました。
とある雑誌系のサイト等では、これで良いように書いてましたが、バッグが前へずれたり、左右にずり落ちる可能性があることが見ただけでお分かりいただけると思います。
今回は車体への傷は考えずに思い切りベルトで縛り上げて対応しますが、走行中も積載状態を意識しながら、休憩毎に取り付け状態を確認することで対応することに。
これはお勧めできるものではありませんのでくれぐれも真似しないようにお願いします。
ホントにこの荷物を無視したつくりは不可解で理解できません。
そして走行前チェックは空気圧、各部の動き、チェーンの遊び等チェックをします。
チェーンで思い出したのですが、新車で来た時には何故か全く遊びのない状態!
チェーンが上下に動かないくらいキンキンに張れてるなんて新車でありえないと思い高田さんにお聞きすると
「知ってるよ(笑)、うちもそうやった。酷いだろ?エエ仕事しとるやろ?(笑)」
新車で来た時に気づいてすぐ適正にやり直しててよかった。そうやったんか、新車のCB250R全車もれなくそうだとすると何ともお粗末な・・・・・。
ということがありました。
また、ヘッドライトの暗さと配光の悪さも付け加えておきます。
[ 1000kmを一気に走る ]

朝6時スタート。
高速道路も使って一気に慣らしを終わらそうという魂胆です(笑)
中国自動車道 吹田ICを西へ、とりあえず行けるところまで行ってみよう・・・・・。
また50kmほど走ってお尻の表面が痺れ始め、内腿は木材か何かの角でぐいぐい押されてるみたいに痛み出し、早々にこの「一気慣らし計画」を後悔し始めましたが後戻りはできません。
しかもこの風圧・・・・・改めて愛車、NWJC2014仕様トライアンフスクランブラーとカブ110NWJCコンプリートのNWJCオリジナルスクリーンによるフェアリング効果のありがたさを感じます。
山陽自動車道に入り更に西へ。

お尻の痛みやポジションの悪さからくる腰の痛み、さらにはハンドルグリップの振動が大きく握っていられなくなり、ステップも同じで足の裏が痺れてきます。
次から次へと感じる「不具合」は後悔を通り越して怒りを覚えるほど
「これを作った人はバイクに乗ったことに無いヤツやな」
ブツブツ文句垂れながら西へ西へ(笑)。
停まるのは給油かトイレのみでひたすら走り続けます。
やがて400kmほど走行したあたりからバイクの様子に変化を感じるようになりました。
[ 良い変化が現れ始める ]


慣らし走行の当初は苦行でしたが、その甲斐あってかエンジンフィーリングに変化を感じるようになり、ハンドルやステップの振動が明らかに少なくなり、追い越し加速ではアクセルのツキも良くなってトルクで押し出すような力強さが増してきています。
「おーー!!なんか良い感じになってきたぞ!」
一旦PAに入りスタートからやり直してみると当初の低中速トルクの無さはどこへやら
排気音も野太く変化していて、驚くほど素早い加速で本線に合流。
「いったいどうしたの?CB君」 狐につままれた気分ですがこれは嬉しい!
エンジンフィーリングの変化は粗悪なタイヤを補うように直進安定性も向上させ、もう気分は上々です。
山口ジャンクションから戻るはずだったのですが、下関まで足を延ばすことにしました(笑)
ホントに100kmや200kmのチョイ乗りでは全くわからないことばかりで、
400km500kmから1000kmと乗って初めて変化を知り、更に乗り続けることでバイク屋としてノウハウが蓄積できるのですね。
これはカブ110NWJCコンプリート(14450km)とNWJC2014仕様トライアンフスクランブラー(86680km)で経験済みですが、改めて思い知りました。
そして下関ICまでは嬉々として走り、高速を降りて休憩しているとある思いが湧いてきました。

[ 実際に乗って楽しんでいるからこそ生まれるノウハウ ]

慣らし走行後半のCB250Rの素晴らしい変化は乗ったから実感できたのであって、バイク屋でも乗らなければ知りえなかったことです。
またこういう経験が無ければ、僕が当初感じたような違和感や不満を聞いても「こんなもんですよ」というしか無いこともとてもよくわかりました。
「こんなもん」と言われてしまうと、返す言葉もなく「どうもなんか雑誌やネットの話とちがうなあ〜」と思いながら、やがて気持ちはCB250Rから離れてしまいますよね。
同じバイクでもバイクライフ自体が180度違うものになるのかとバイク業界にいる身として背筋が凍る思いです。
高田さんが言われる実体験とはこういうことだったのかと、その深い意味が改めてこの慣らし走行でとても良くわかり、バイク屋の僕にとって貴重な経験をしました。
[ 気分は前向きに復活 ]

永くいろんなバイクに乗ってきましたが、正直これほどショックを受けたことが無くすっかり失意の底にいたのですが、今回の慣らしでそんな気分は吹き飛ばされました。
バルブクリアランスなどのエンジン調整の前に、リニアにエンジンのアタリが付いてきたときの感覚、それに伴う操安の変化はなかなか体験できるものではありません。
下関からの帰りは中国自動車道で吹田まで戻ることに。
帰りの500kmは行きとは比べ物にならないほど、良い変化を増幅させていきます。
シートやポジションの違和感は解消しませんでしたが、徐々に僕自身がバイクと一体になって行く過程を楽しく味わうことができました。
高田さんのおっしゃっていた「良いバイクに仕上がってきたよー」が、じわじわと現実になってきて
「ホンマに良いバイクになるんや」と納得できたのがバイク屋のライダーとして本当に嬉しかった一日でした。
この日の走行距離は1077kmでした。
さて次回はNWJCさんにCB250Rを持ち込んでCB250R NWJCコンプリートにさらに近づけます!
お楽しみに!
NWJC高田さんのブログが更新されました。是非ご覧ください。
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★バイク屋の備忘録 :「 CB250R/NWJCコンプリート 最終チェック 」


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